Discordは2026年、ひとつの転換点にある。英国でのオンライン安全法案の運用により、Discordは2025年7月に英国ユーザー向けの年齢確認を義務化したうえで、グローバル展開は2026年後半を予定していると明言している。一方で地域ごとのNitro価格はすでに上がっており(オーストラリアは月額AU$12.99からAU$14.99へ)、2026年4月のGamingHQの報道では、より広い範囲での値上げが準備されているとの指摘もある。
データ収集やプラットフォームに留まるコストのいずれかが気になるなら、真剣に検討したいDiscordの代替を8つ取り上げる。煽りで順位をつけるのではなく、どんなコミュニティに合うかで整理したので、サーバーの実態に合わせて選べるようにした。
簡単な比較
| アプリ | 向いている用途 | 無料プラン | オープンソース | セルフホスト |
|---|---|---|---|---|
| Stoat | Discordの直接の代替 | あり | はい | はい |
| Element X | 連合型・暗号化コミュニティ | あり | はい | はい |
| Telegram | 大規模な公開ブロードキャスト | あり | クライアントのみ | いいえ |
| TeamSpeak 3 | プロ志向のゲームボイス | あり(32スロット) | いいえ | はい |
| Mumble(Mumla) | OSSの低遅延ボイス | あり | はい | はい |
| Slack | 業務・チーム連絡 | あり(履歴90日) | いいえ | いいえ |
| Rocket.Chat | 業務向けセルフホストチャット | あり(Community) | はい | はい |
| Zulip | スレッド型コミュニティ議論 | あり(1万件まで) | はい | はい |
Discordを離れる理由
- 年齢確認の義務化。 英国ユーザーは年齢制限コンテンツにアクセスする際、第三者ベンダー(k-ID)による顔認証または公的IDの確認が必要になる。電子フロンティア財団は運用を公然と批判しており、とくに2025年末のDiscord関連で第三者検証事業者を介したデータ侵害事件の後はその傾向が強まった。グローバル展開は2026年後半が予定されている。
- Nitro価格のじわじわ上昇。 米国では現状Nitroが月額$9.99/年額$99.99、Nitro Basicが月額$2.99。オーストラリアは昨年から月額AU$14.99へ移行しており、Discordは2026年のさらなる値上げも示唆している。
- クローズドソースかつ中央集権。 Discordが落ちると(定期的に起きる)すべてのサーバーが影響を受ける。連合もセルフホストもなく、ルール変更時にコミュニティごと別の場へ移す手段もない。
- ボット・機能の壁。 サーバーブースト目標、カスタム絵文字枠、長いファイルアップロード、HD配信などはNitroやブースト段階の向こう側にある。無料Discordで育ったコミュニティほど、欲しい機能が壁の向こうに感じられやすい。
どのDiscord代替を選ぶか
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Stoat — Discordだがオープンソースがよい場合。UI・機能の近似度はこの一覧で最も高く、無料の公開サーバーでもセルフホストでも利用できる。
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Element X — プライバシーと連合が最優先の場合。エンドツーエンド暗号化はデフォルトで有効、自前サーバーを立てられ、ルームは広いMatrixネットワークと連合する。
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Telegram — 数千人へ一斉配信する場合。チャンネルはDiscordのグループよりスケールし、無料アップロードは通常プランで最大4GBまで。
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TeamSpeak 3 — 競技ゲームやeスポーツのボイスを運用する場合。遅延と音質はこの一覧で最も低く、32スロットのセルフホストサーバーは無料。
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Mumble(Mumla) — TeamSpeak級の品質だが企業バックがいらない場合。完全OSSで暗号化され、Androidクライアント(Mumla)はF-Droidでも入手できる。
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Slack — サーバーが実質オフィスの場合。スレッド、連携、検索は雑談より業務向けに最適化されている。
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Rocket.Chat — 業務向けセルフホスト基盤が必要な場合。Deutsche Bahn、米海軍、Credit Suisseなどが利用し、Community版は無料で無制限。
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Zulip — 並行する議論が多いコミュニティの場合。トピックベースのスレッドで、ひとつのチャンネルでも数百の会話を読みやすく保てる。
サーバーが主に少人数のボイス雑談で、Nitro特典は不要なら、無料Discordのままでよい。移行の説得力が強まるのは、公開コミュニティを運営しているとき、エンドツーエンド暗号化が重要なとき、すでに年齢確認が導入されている国にいるときだ。
詳しく知りたい方へ。 以下では各アプリを料金・対応プラットフォーム・向く人/向かない人ごとに整理した。
1. Stoat — Discordの直接の代替として最適
Stoat(旧称Revolt)は、完全オープンソースで挙げられる中で、Discordに最も一対一で近い存在だ。サーバー、テキスト/ボイスチャンネル、ロール、きめ細かい権限、カスタム絵文字、リアクション、馴染みの3ペインUI——構造面では企業所有のないDiscordのように見え、動く。Stoatは欧州拠下でGDPRの対象となり、広告もデータ販売もない。コードベースはGitHubで公開されている。
Revolt名義のまま登録ユーザー60万人超を超えたのち、2025年初頭にリブランドした(元の名称を巡る差止命令があった)。その後も開発は続き、2026年3月には通知まわりの改善とセルフホスト用ドキュメント、同年を通じてモバイル改善が入った。公式ホストの無料サーバーを使うか、Docker Composeで自前運用かを選べる。
弱い点は、ボットエコシステムがDiscord比で小さく、画面共有は未成熟、iOSアプリは一般のApp StoreではなくTestFlightにあること。ネットワーク自体が小さいため、公開サーバーの探索も限定的だ。
料金: 無料、オープンソース。セルフホストにライセンス料は不要。
対応プラットフォーム: Web、Windows、macOS、Linux、Android。iOSはTestFlightのベータのみ。
メリット:
- Discordに最も近いUI・機能の近似度
- 無料・OSS・セルフホスト可能
- 開発が活発でモバイルクライアントも改善中
- GDPR準拠のEUホスト
デメリット:
- ボットエコシステムはDiscordより小さい
- iOSアプリはまだTestFlightで、一般App Storeにはない
- ネットワークが小さく、公開サーバーの発見は限定的
- 画面共有やボイス機能はDiscordほど成熟していない
結論: Discordへの不満が「Discordそのもの」だけなら、まず検討したい既定の選択だ。メンバーに居心地の変わらない移行先を求めるなら、Stoatがそれに近い。
2. Element X — 連合型・暗号化コミュニティ向け
Element XはMatrix上に構築されている。Matrixはリアルタイム通信のオープン標準であり、プロトコルは連合型で、メールと精神が近い:自前サーバーを運用し、他者のサーバーと連合でき、ひとつが落ちてもコミュニティは広がったネットワークの上で動き続ける。エンドツーエンド暗号化はプライベート・グループ双方でデフォルトで有効で、ビデオ通話も含まれる。
コミュニティ用途では、Element Xは公開/非公開ルーム、投票、ピン留め、スレッド、絵文字リアクション、FluffyChatやCinnyなど他Matrixクライアントとの連携を提供する。IRCやSlackなどへのブリッジも用意されている。
個人・コミュニティ利用は実質無料。Element Server Suite Communityのセルフホストはおよそ100ユーザーまで無料。有料プラン(Element Businessはユーザーあたり月額$5、Element Enterpriseは月額$10)は業務や規制環境向けだ。
トレードオフは現実的だ:Matrixはこの一覧で最も柔軟だが、学習曲線も最も急になる。最大の無料公開サーバーであるmatrix.orgはトラフィック急増時にパフォーマンスの凸凹があり、セルフホストにはきちんとした運用理解が要る。
料金: セルフホスト・個人利用は無料。Element Businessはユーザーあたり月額$5〜、Element Enterpriseは月額$10〜。
対応プラットフォーム: iOS、Android、Web、Windows、macOS、Linux。
メリット:
- デフォルトでエンドツーエンド暗号化(ビデオ通話含む)
- 連合型で自前ホームサーバーを運用可能
- Slack、IRC、Telegramなどへのブリッジ
- セルフホスト・個人利用は無料
デメリット:
- DiscordやStoatより学習曲線が急
- matrix.orgの公開サーバーはピーク時に遅延しやすい
- セルフホストには本物の運用経験が必要
- ボイスチャンネルはDiscordほど「いつでも参加」とは言いにくい
結論: コミュニティのデータを誰が握るかを重視するなら、今回テストした中で最も強力なDiscord代替のひとつだ。電話番号一本に縛られた単一ベンダーのメッセンジャーにグループを置きたくないなら、Element Xを選ぶ価値がある。
3. Telegram — 大規模な公開ブロードキャスト向け

TelegramはDiscordのクローンではない。メッセンジャー、フォーラム、ブロードキャストが混ざった性格だ。チャンネルの購読者は実質無制限に近く、グループは最大20万人、無料ファイルアップロードはファイルあたり最大2GB(Premiumでは4GB)。ボット、投票、予約投稿、奥の深いAPIでコミュニティ周りの自動化も組みやすい。
会話の深さよりリーチが優先ならTelegramが勝つ。アクティブなTelegramコミュニティの約77%は最終的に読むだけのアナウンス配信になり、議論は別グループに分かれるか別サービスへ移る——規模での実態がこれだ。ニュース、アラート、配信、リリース、ポッドキャスト、暗号資産など、一対多の配布に向ける。
プライバシーは中庸だ。通常チャットはエンドツーエンド暗号化されない。暗号化されるのは「秘密のチャット」の1対1のみ。Telegramは安全な部屋ではなく、公開広場として扱うのがよい。
料金: 無料。Telegram Premiumは月額$4.99で、4GBアップロード、高速ダウンロード、カスタマイズ拡張が付く。
対応プラットフォーム: iOS、Android、Web、Windows、macOS、Linux。
メリット:
- 実質無制限に近い購読者向けチャンネル
- 最大20万人のグループ
- 無料で2GBアップロード、Premiumで4GB
- ボットと強力なAPIによる自動化
デメリット:
- デフォルトのチャットはエンドツーエンド暗号化されない
- 規模が大きいとグループ会話の管理が難しくなりがち
- 音質と「いつでも参加」のボイスはDiscordに及ばない
- サーバー側はクローズド、クライアントのみOSS
結論: 大人数へのリーチならTelegramがDiscordを上回る。少人数の雑談には向かない。両方使うコミュニティは多く、Telegramを一方通行の更新、Discordを議論の場にしている。
4. TeamSpeak 3 — 競技ゲームのボイス向け
TeamSpeakは20年以上にわたり競技ゲームの低遅延ボイスで事実上の標準となってきた。Overwatch LeagueやCall of Duty Leagueなどプロ大会でも使われてきた。音声エンジンは見た目より遅延と明瞭さを優先しており、並べて試すとTeamSpeakのボイスはDiscordより一貫して早く届き、圧縮も控えめだ。
ライセンスまわりが独特だ。サーバーは個人利用なら最大32スロットまで無料で、非営利ライセンス(NPL)を登録すると512スロットまで延びる。VPSでセルフホストするか、公式の有料コミュニティサーバー(月額およそ$4〜)を使う。iOS/Androidのモバイルクライアントは無料で、任意のTeamSpeakサーバーに接続できる。
製品としては所々に年月を感じる。デスクトップUIは実用的だが華やかさはなく、Discordのテキストチャンネル、カスタム絵文字、画面共有に相当するネイティブ機能はない。2026年はTeamSpeak 6が本格展開されておりモダンUIと画面共有が加わるが、実運用の中心はまだTeamSpeak 3に残っている。
料金: セルフホストは無料(32スロット、NPLで512)。ホスト済みコミュニティサーバーは典型的に月額$4〜$5前後。TeamSpeak 6は並行して展開中。
対応プラットフォーム: Windows、macOS、Linux、iOS、Android。
メリット:
- この一覧で最も低いボイス遅延
- 最大32スロットまでサーバー無料、NPLで512
- きめ細かい権限、チャンネルパスワード、管理ツール
- プロゲーミングで20年超の実績
デメリット:
- テキストチャンネル中心のコミュニティ感はない
- TeamSpeak 3のデスクトップUIは古め
- TS3にネイティブの画面共有はない(TS6が埋めている)
- セルフホストにはVPSと基礎的な管理スキルが必要
結論: スクリム、ランクマッチ、ボイス遅延が50ms単位で効く場なら、いまもTeamSpeakが適任だ。カジュアルな雑談には過剰になりやすい。
5. Mumble(AndroidはMumla)— OSSの低遅延ボイス向け
MumbleはOpusコーデックを使った無料のオープンソース音声チャットで、低遅延とクリアな音で知られる。TeamSpeakに近いクライアント/サーバー型だが、スタック全体が寛容なライセンスのもとOSSであり、セルフホストも現実的に簡単だ。通信は既定で暗号化される。
モバイルが荒削りだ。公式のAndroidクライアントはない。Plumbleから派生したメンテされているMumlaがその穴を埋め、F-DroidのほかGoogle PlayやAptoideでも入手できる。ボイスアクティベーション、プッシュトゥトーク、Bluetoothヘッドセット、Orbot経由のTorなど、Mumbleサーバーにきれいに載る機能が揃う。公式のMumble iOSアプリは2017年以降積極的なメンテがなく、iOSがスタックで最も弱い。
ライセンスやベンダーロックインを気にせずセルフホストのボイスルームが欲しい小規模クランやOSSプロジェクトには、最も手堅いルートのひとつだ。
料金: 無料、オープンソース。セルフホストにライセンス料は不要。
対応プラットフォーム: デスクトップはWindows、macOS、Linux。AndroidはMumla。iOSはメンテが薄い公式アプリ経由。
メリット:
- 完全OSSで既定から暗号化
- 音質と低遅延に優れる
- Dockerイメージやパッケージでセルフホストしやすい
- AndroidのMumlaはF-DroidのほかPlayやAptoideでも入手可能
デメリット:
- 公式のネイティブAndroidアプリはなく、サードパーティクライアントが必要
- 公式iOSアプリは2017年以降更新がほぼない
- 恒常的なテキストチャンネルはなく、主にボイスと簡易チャット
- UIはDiscordと比べると素朴
結論: 下にプロプライエタリなスタックを置きたくない低遅延ボイスが目的なら適任だ。テキスト中心のコミュニティなら、ボイスはMumble、テキストは別ツールの併用が現実的だ。
6. Slack — 「コミュニティ」の体裁をした業務向け
Discordサーバーが実質職場ならSlackが自然だ。スレッドで複雑な会話を読みやすく保ち、検索も正確。Google Drive、Salesforce、AsanaなどSaaS連携はコミュニティ向けアドオンではなく第一級だ。
無料プランは2024年末に大きく変わった:すべてのワークスペースが直近90日分のメッセージとファイルにアクセスでき、1年以上前のデータは恒久的に削除される。無料ワークスペースはサードパーティ連携が10個まで、音声/ビデオ通話は1対1まで。有料(Proはユーザーあたり月額$7.25、Business+は$12.50、Enterpriseは要問い合わせ)で無制限履歴、グループハドル、SSOなどが開く。
SlackはDiscordのクローンではない。ボイスチャンネルの動きも異なり、公開サーバー探索もなく、ワークスペースの全員が管理者によって確認済みである前提だ。だから業務には強く、ファンコミュニティには弱い。
料金: 無料はメッセージ履歴90日分。Proはユーザーあたり月額$7.25〜、Business+は月額$12.50〜。
対応プラットフォーム: iOS、Android、Web、Windows、macOS、Linux。
メリット:
- 多数の並行会話向けに設計されたスレッドと検索
- サードパーティ連携はクラス最高水準
- 無料の90日履歴は活発なワークスペースなら足りることが多い
- ハドルで即席のボイスと画面共有
デメリット:
- 無料プランは履歴90日、1年超のデータは削除
- クローズドソース、米国ホスト、セルフホストなし
- ユーザー課金はコミュニティ規模の名簿だと積み上がる
- 公開サーバー探索なし、参加は招待のみ
結論: 仕事はSlack、遊びはDiscord、両方を満たしたいならStoatかElement。コミュニティではなく組織になったサーバーだけをSlackへ移すのが妥当だ。
7. Rocket.Chat — セルフホストの業務向けチャット
Rocket.Chatは、セルフホストとコンプライアンスが譲れないときに選ばれるオープンソース基盤だ。Deutsche Bahn、米海軍、Credit Suisseなど、社内コミュニケーションを他社クラウドに置けない組織で採用されている。Community版は無制限で無料:ユーザー数、チャンネル、メッセージ、無料の音声・ビデオ会議、ゲストアクセス、画面・ファイル共有、LDAPグループ同期、2要素認証、エンドツーエンド暗号化、SSO、OAuth。
コミュニティ用途なら、Discordの多くをこなしつつE2E暗号化、Matrix経由の連合、完全なデータ所有を足せる。代償は、あなた(とチーム)が運用者になること。パッチ、スケール、バックアップ、可用性はすべてこちらの課題だ。
運用を省きたいならホスト型SaaSもある。Starterはおおよそユーザーあたり月額$4からで、上位プランにガバナンスやAI機能がある。
料金: Community版は無料でセルフホスト。クラウドはおおよそユーザーあたり月額$4〜。
対応プラットフォーム: iOS、Android、Web、Windows、macOS、Linux。
メリット:
- ユーザー・メッセージ上限なしの無料Community版
- E2E暗号化、SSO、OAuth、LDAP、2FAを標準で用意
- Matrixブリッジで連合
- 規制業界を含む本格的な組織で採用実績
デメリット:
- セルフホストには運用工数がかかる
- 既定UIはDiscordよりSlack寄り
- フル機能の音声・ビデオは別の会議サービスが必要な場合がある
- セルフホストではモバイルプッシュに追加設定が要ることがある
結論: セルフホストとコンプライアンスが本当に必要ならRocket.Chat。単にDiscordをやめたいだけなら、StoatやElementのほうが手間は少ない。
8. Zulip — 整理されたスレッド型コミュニティ議論
Zulipの特徴は二段のスレッドモデルだ:ストリーム(チャンネル)とトピック(ストリーム内のメッセージごとの件名)。その結果、ひとつのチャンネルに数百の並行議論があっても文脈を失いにくく、トピック単位で既読/未読を管理できる。設計議論、ビルド不具合、ガバナンス、雑談が同時に走るOSSプロジェクトには、DiscordやSlackのスレッドより向く場合がある。
2026年版モバイルアプリはFlutterでの刷新で、2025年6月にメインのZulipモバイルアプリとしてリリースされ、iOS/Androidの体験は固まってきた。セルフホストはApache 2.0のOSSでユーザー上限なし。Cloud Freeは直近1万件のメッセージに制限されるがそれ以外は揃い、Cloud Standardは年払いでユーザーあたり月額$6.67相当。Zulipは1000を超えるOSSプロジェクト、学術団体、非営利向けに無料のStandardプランをスポンサーしている。
トレードオフはボイスだ。Zulipはスレッド中心のテキスト基盤が主で、統合の音声・ビデオやJitsi、BigBlueButton、Zoom連携はあるが、カジュアルな常設ボイスには向かない。
料金: Cloud(1万件の履歴上限)とセルフホストは無料。Cloud Standardは年払いでユーザーあたり月額$6.67相当、Cloud Plusは月額$10(年払い)。
対応プラットフォーム: iOS、Android、Web、Windows、macOS、Linux。
メリット:
- ストリーム+トピックで混雑チャンネルも読みやすい
- OSS、学術、非営利向けの無料スポンサーシップ
- セルフホストにユーザー単価の壁がない
- Flutter製の新モバイルアプリでネイティブに近い体験
デメリット:
- ボイスは統合されているが主役ではない
- スレッドの考え方に慣れるまで数日かかることがある
- Cloud Freeは履歴が1万件まで
- コミュニティは小さめで、Discordほどのサードパーティボットは少ない
結論: 会話が枝分かれし、日をまたいで積み上がるコミュニティならZulipが強い。主にボイスと短文チャットなら、スレッドモデルは過剰になりやすい。
選び方
Discordそのものが嫌だけならStoat。頭の切り替えが小さく、この一覧で近似度は最高だ。
プライバシーと連合が動機ならElement X。既定でE2Eがあり、サーバーを実際に自分で持てるのはここが中心になる。
大規模に一方通行配信するならTelegram。チャンネルとグループの伸びは他にないし、ボットAPIが重労働を担う。
ゲーム中心でボイス重視ならTeamSpeak 3かMumble。eスポーツで実績のあるスタックが欲しければ前者、同じ音質をプロプライエタリなライセンスなしで欲しければ後者。
「サーバー」が実質職場なら、ホストの手軽さかセルフホストの支配かでSlackかRocket.Chatを選ぶ。
並行トピックが非常に多いならZulip。スレッド設計は数百の会話まで伸びる。
それ以外は当面Discordのままでもよい。年齢確認の展開やNitro値上げは十分な懸念だが、ネットワーク効果、ボットエコシステム、カジュアルなボイス品質は依然として突出している。移行を始めるのは、そのどれかがコミュニティにとって許容できなくなったときで十分だ。
よくある質問
無料で一番近いDiscordの代替は?
機能近似ではStoat(旧Revolt)が無料のDiscord代替に最も近い。OSSで公開サーバーでもセルフホストでも無料だ。暗号化と連合が優先なら、無料の強い選択肢はElement Xになる。
年齢確認なしのDiscord代替はある?
この一覧の多くは公的IDや顔認証を要求しない。Stoat、Element X、Mumble、Zulipはメールやユーザー名だけで登録できる例だ。Discordの年齢確認は現在、英国ユーザーと年齢制限コンテンツが対象で、より広いグローバル展開は2026年後半が予定されている。
ゲームのボイスチャットに向くDiscordの代替は?
競技志向の低遅延ボイスではTeamSpeak 3がいまも標準だ。AndroidではMumla付きのMumbleが同様に低遅延・高音質で、どちらもセルフホストサーバーで動く。
Discord風のコミュニティをセルフホストできる?
できる。Stoat、Element X、Rocket.Chat、Mumble、TeamSpeak、Zulipはセルフホストに対応する。テキストとボイスチャンネルの「Discordらしさ」ではStoatとRocket.Chatが近い。他インスタンスとも連合したいならElement Xが最も機能が厚い。
コミュニティ用途ではTelegramとDiscordどちらがよい?
大規模な告知・配布ならTelegramが有利だ。常設ボイスチャンネルがある中小規模の双方向コミュニティなら、Discordとその近似(Stoat、Element X)のほうが向く。両方使う例も多く、Telegramを一方通行の更新、Discord(または代替)を議論の場にしている。
これらのDiscord代替は安全か?
Stoat、Element X、Mumble、Rocket.Chat、ZulipといったOSSは誰でも検査でき、セルフホストならデータの所在を自分で決められる。Slack、Telegram、TeamSpeakはサーバー側がクローズドだが長い運用実績がある。データの置き場所を自分で握る構成——セルフホストのElement、Rocket.Chat、Mumble、Zulip、Stoat——が、リスクを抑えやすい。